Black Love : Afghan Whigs :*recommend (music)#.1


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*recommend (music)#.1
“AFGHAN WHIGS”『Black Love』です。


“Afghan Whigs”は米国のOHIO州シンシナティーで結成された4人組。
…残念ながら、解散してしまいましたが…。

この『Black Love』は1996年にリリースされた、Whigsの*5thアルバム。
(*インディーズ時代も含む)
1998年に発表した『1965』を最後に、彼らはその歴史に終止符を打ちました…。
いいバンドだったんですが…残念です…。
“Whigsとして、全てをやり尽くした”という感じでしょうか。

さて…この『Black Love』についてですが…これが非常に黒いんです。
“タイトルに偽り無し”とは正にこの事ですね。
(彼らの命名への真意はわかりませんが…)
ロックとソウルが肩を組んで歩いているイメージ。
このアルバムは“コンセプトアルバム”で、何かの(クライム?)小説に
インスパイアされたかのような内容となっています。
(ブックレットでは、特にこれといった説明は無く…歌詞などから勝手に想像…)

白状してしまうと…このアルバムの良さが分かるまで、少し時間がかかりました。
手に入れたは良いけれど…暫くは「ピン」と来なかったんです。
多分…同時期に手に入れていた音楽が、単純明快な
『一発で耳を捕らえる型』だったから…だと。
どうしても聴き易い“そっち”に手を伸ばす事が多かったのだと思います。
しかし、気長に聴いているうちに…ある時「これは…凄い…」と
突然、このアルバムの良さに気がつくことに…。
それからというもの…聴けば聴く程にどんどん新しい味が出てきて
すっかりお気に入りの一枚となりました。

全てを聴き終えると、一冊の本や映画を消費したかのような感覚に陥ります。
正に、「終わった…」と言いたくなるような幕の閉じ方なのです。
(…「やっと終わった…」とは違いますよ…)
自然と“音”だけで物語が展開して行くさまが感じ取れます。
これは…歌詞が分かる分からないの次元ではなく
『共感』とでもいうのでしょうか…。

こんな事を感じる時…“音楽”の凄さを思い知らされます。

この『Black Love』の全編を一本の太くて黒い芯が貫いています。
ですから一枚を通しで聴いて、ようやく“一つ”という感じです。
野暮ですが…敢えて…突出して鳥肌ものな曲を挙げたいと思います。





先ずはオープニング曲の『Crime Scene Part One』
どんな映画でもそうですが…冒頭の5分位迄は、かなりの期待をして
ワクワク&緊張しますよね。
前述しましたように、小説的なものを感じるこのアルバムでは、
オープニングのこの曲が“その”役割を担っています。
列車が教会を走り抜けていくかのような効果音を耳にしただけで、
既に“これから”の展開にワクワク&緊張している自分がいます。
押さえ気味に唄い出したヴォーカルと、溜めに溜めたギターが
6分近い曲の半ばで爆発するのですが、この瞬間は本当に鳥肌ものです。
安定したリズム隊に支えられ、ギターはひたすら鳴きっぱなし。
そんな環境で、一頁目を朗読するダークなヴォーカル。

今思うと…こんな凄い曲に一発で「ピン」とこなかった自分が謎です…。
このバンド、一度気に入ると抗し難い魅力を持っているんですよ…。

そして、九曲目の『Bulletproof』
これは…この曲は“のっけ”からやられます…。
冒頭のオルガン。これがとにかく鳴いています、暴れています。
結構な長さの曲なのですが
起伏の激しさ、ギターの猛攻に飲み込まれてしまうので、
だれている余地もありません…。
くどいようですが…ギターは勿論なのですが、
この曲ではピアノとオルガンの格好良さが、ずば抜けています。

もう一曲は、ラストの『Faded』
オープニングと同じ効果音を使い“繋がり”のある冒頭。
この閉め曲がアルバムで一番メロディアスですね。リフが印象的。
アルバム中、最も長い“8分超”の曲。
コーラスにピアノ、オルガン、エフェクト、そして鳴きのギターも
ふんだんに使われていて豪華な曲。
しかし、全然うるさくないどころか
一つにまとまっているので、スッキリとしています。

一番凄いのは、“後を引く”ところ。
聴き終えたあと直ぐにでも聴きたくなるんですよ…。

そして、エフェクトやコーラスで厳かな空気が張り詰める中、そこに被ってくる
ダークで甘いヴォーカル&歌詞の詩的ハードボイルドさとのギャップが
この曲の要となっています。
曲最後の2分にわたるインスト合戦は終焉前に相応しい盛り上がり。
“ここ”はさしずめ『エンドロール部分』ですね。

…聴き終えた後の充足感がたまりません。

毎度、ワンパターンな言い回しで…芸が無く申し訳ないのですが…
上記の曲以外も、はっきり言って…ゾクゾクの鳥肌ものなんです。
一曲目から二曲目への流れ方などは
正に、その“ゾクゾク”以外の何者でもないと思います。

全ての楽曲のソングライティングを手掛けているのは、ヴォーカルの“Greg Dulli”
ヴォーカル/ギターのグレッグは、バンド結成時からの中心人物。
このアルバムは彼のソングライティング&プロデュースなわけですが、
決して“ワンマンショー”的な仕上がりではないですね。
自身が思い描くものを具体的な形にする為、
バンドメンバー以外のミュージシャンも積極的に招き入れ
完璧を目指した音作りをしています。

自分に…「こんなに集中力があったのか?」…とこれを聴くたびに驚きます…。
それくらい、このアルバム一点に“気”が行ってしまうんです。
…ドライブには適さないかもしれません…。

映画館での“それ”と同じく…『部屋をできるだけ暗くして聴きたい』
…そんな一枚です。



See Ya!!


*追記:Tsui-ki

こちらの『小説の詳説ページ』 さんよりTBを頂きました。
……「ありがとうございます」……追記です。
“小説の詳細情報”のウェブサイトだそうです。
コンテンツの豊富さに暫し固まってしまいました…。 圧巻!!
See Ya!!!!

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by mihhoT | 2005-10-10 02:09 | *recommend


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